腸内フローラ研究所

腸内フローラ(腸内細菌叢)の種類

腸内フローラにいる細菌の種類

腸内フローラは、お花畑という表現の通り、様々な種類の細菌たちが存在しています。

皆さんがよく知っているものとしては、ビフィズス菌、大腸菌などでしょうか?

腸内細菌に善悪がある?

腸内フローラ研究の日本における第一人者である光岡先生が1970年代に「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」と分類しました。
善玉菌、悪玉菌などは、よく耳にする言葉かと思います。

善玉菌はビフィズス菌などの人間の体によい影響を与えるもの、
悪玉菌は、大腸菌などの人間の体に悪い影響を与えるもの、
といった印象がありますが、最近の研究では、悪玉菌の中にも、人間の健康的な生活に欠かせないものがいたり、
むしろ外側から来た病原性のウイルスなどを追い出してくれているものなどもいます。

善玉菌の代表格ビフィズス菌

現在ではなかなか正確な分類は難しくなっていますが、
善玉菌、悪玉菌、日和見菌の分類に沿って、どのような菌が私たち人間の体に住み着いているのか見ていきましょう。

善玉菌・・・ビフィズス菌、乳酸菌、麹菌、酵母菌
悪玉菌・・・ウェルシュ菌、大腸菌、ブドウ球菌
日和見菌・・・バクテロイデス、連鎖球菌、大腸菌

ビフィズス菌や乳酸菌などは、ヨーグルトや、乳酸菌飲料などでも有名かと思います。
乳酸菌といえば、日本でも醗酵の文化である漬け物などにもいます。

悪玉菌の代表格ウェルシュ菌

悪玉菌では、ウェルシュ菌という細菌が多く存在しています。
大腸菌もこの悪玉菌に分類されていますが、大腸菌のほとんどは、
無毒であり、一部の大腸菌のみが悪玉として分類されます。
例えば、病原性大腸菌のo-157が有名です。
ベロ毒素という毒素を出して、腸内で暴れ回ります。

日和見菌、これはあまり聞いたことのない言葉かもしれません。
日和見、つまり善でも、悪でもない菌のことです。
日和見菌は、全体の約7割の数を占め、腸内細菌の多くは、
日和見菌です。

日和見菌は、その名の通り、善玉菌優勢の腸内であれば、
善玉菌に協力し、悪玉菌が優勢の腸内であれば、
悪玉菌に協力する、という性質を持っています。

日和見菌の中に、大腸菌が含まれますが、
前述の通り、多くの大腸菌はほとんどが日和見菌であり、
一部の大腸菌のみが病原性をもった大腸菌になります。

さて、それでは、善玉菌、悪玉菌、日和見菌は、それぞれどんな役割をしているのでしょうか?

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